実家の建物はもう古くて、住む人もいない。けれど土地は、駅からそれほど遠くない。そういうとき、「売る」のほかに「土地として活かす」という道が見えてきます。
ただ、活かすと決めると、売るときに使える税金の特例が使えなくなったり、何十年も続く話になったりします。この記事では、売るか活かすかを、同じ物差しで比べる手順を書きます。
集めたい 4つの 数字
比べるには、次の4つがそろっていると話が進みやすくなります。
- 土地として売ったときの値段(不動産会社の査定)
- 建物を壊す費用(解体業者の見積)
- 今の固定資産税と、建物を壊したあとの固定資産税
- 活かしたときの収支(いくらかけて、毎年いくら残るか)
1と2は売る道でも要る数字です。3は市区町村から届く納税通知書で今の額が分かります。4は、土地活用を扱う会社にプランを出してもらうと手に入ります。
壊すと、 土地の 税金が 変わる
住宅が建っている土地は、200㎡までの部分の固定資産税が6分の1になっています。建物を壊すと、翌年からこの軽減がなくなります。
だから、壊すのは、買い手が見つかってから、あるいは活かす計画が決まってからの方が安心です。先に壊して、そのまま何年も空き地にしておくと、税金だけが増えることがあります。
売る道
古い家を壊して土地で売るか、建物が付いたまま売るかを、不動産会社と相談します。相続した家なら、空き家の3,000万円特別控除が使えるかどうかを最初に確かめます。使えるのは、相続から3年たつ年の年末までに売った場合です。ただし、2027年12月31日までの売却に限られます。
この控除には「相続してから売るまで、誰にも貸していない」という条件があります。土地を駐車場にして貸したり、建物を建てて貸したりすると、控除は使えなくなります。活かす道を考えるときも、この特例で減る税金の額は、先に出しておきます。
活かす 道
土地の活かし方には、いくつかの形があります。
- 月極やコインの駐車場にする
- アパートや戸建ての賃貸住宅を建てる
- 土地を事業者に貸す(建物は事業者が建てる)
どれが合うかは、土地の広さと形、前の道の幅、駅からの距離、その地域で借りたい人がいるかで変わります。ここは、家族で話していても答えが出にくいところです。数字の入ったプランを何社か並べると、比べる材料ができます。
活用の プランをまとめて 取り寄せる
土地活用のプランを、何社かにまとめて頼めるサービスがあります。たとえば「タウンライフ土地活用」は、土地の場所や広さを入力すると、提携する会社から次の3つを無料で受け取れるとしています。
- 収支シミュレーション
- 土地の需要調査書
- 工法別の活用事例
提携する会社は全国で140社以上(2026年4月現在、公式ページの記載)。対象は、土地を持っている方と、相続などで持つ予定の方です。届いたプランを見て断るのは自由で、サービス側が代わりに断ることもできると公式ページに書かれています。
プランが届いたら、収支シミュレーションの「毎年残る額」を、売ったときに手元に残る額と並べてみてください。活かす道は何十年も続くので、空室の期間や修繕の費用がどう見込まれているかも、あわせて見ておくと比べやすくなります。
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決め方
- まず、3,000万円特別控除が使えるかどうかと、売ったときに手元に残る額を出す
- 次に、活かすプランを何社か取り寄せて、毎年残る額と、続く年数を見る
- 2つを並べて、家族が将来その土地を使う見込みも足して決める
あなたの家の日付と市区町村の制度で7つの選択肢を並べたものは、やること表をつくる で出ます。売る・貸す・残すの比べ方は 実家を売る・貸す・残す、どう比べるか に書きました。この記事が、家族で話すときの材料の一つになればと考えています。
出典
- 国税庁 タックスアンサー No.3306被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例(2026年9月30日 確認)
- 国土交通省 固定資産税等の住宅用地特例に係る空き家対策上の措置(2026年9月30日 確認)
- 総務省 固定資産税の概要(2026年9月30日 確認)
- タウンライフ土地活用(公式)(2026年10月13日 確認)
最終更新:2026年10月13日